*:.。.いい音楽には、ひとを大事な局面で無計画にさせるほどの引力がある

楽器の演奏に本格的に興味を持ったのは、高校を卒業したあとだった。

高校では大学入試に勉強が全く追いつかず、

センター試験を含めて受験したすべての大学に落ちたわたしの話をします。

高校を卒業したら、エジプトの考古学を学ぶために

早稲田大学へ行くという人生計画は、

周りの人にとても受けが良くって、小・中学校の頃から言いふらし続けた。

なので、センター試験を含めて受験したすべての大学に落ちたにもかかわらず

諦めきれず、1年間の浪人生活が始まった。

進路なんて何ひとつピンと来ていなかったけれど、

勉強するために、理由として「考古学」が必要だった。

少なくともそのときは、本当に1番やりたい夢だった。

雑誌『ROCKIN’ON JAPAN』や『B-PASS』を

よく読んでいたわたしは、

バンプオブチキンを追っかけていた。

高校2年生の時にバンプのギターボーカル藤原基央リスペクトで黄色いエレキを買った。

買ったのは入門用ギターセットのストラトキャスター。

BUMP OF CHICKENのボーカル藤くんはレスポールなので、色しか合ってない。

それでも

当時のわたしには、おもいきった買い物。

まもなく、別の高校へ行った中学校時代の友人と

彼女をボーカルとするガールズバンドが結成された。

ある日その友人から

「歌詞を書いたんだけど、これに曲をつけられる?」とメールが来た。

・・・結論からいうと出来なかった。

というかそのバンドが存続している間には、完成しなかった。

全員でスタジオ練習に入ったのは3回くらいで、

そのあと1年ちょっとでバンドは解散してしまったのである。

実はそのたった3回くらいのスタジオ練習。

あのとき、本当は頼まれていた歌詞に、1コーラスだけメロディーとコードを作れていたんだ。

けれど、

いざスタジオに入って

皆の顔を前にした時、

とても恥ずかしくなって披露できなかった。

「まだ、ちょっと、サビがちょっとまだ・・・」といって、披露するのをやめた。

わたしの恥ずかしがり!

人生で初めて作ったその曲はそれっきり

部屋に貼ったポスターの藤原基央の他に

聴いた人はいない。

新しい楽器と、有り余るほどの時間を手にしたら習慣になったこと。

とにかくその後、浪人生になり、新しい楽器と有り余るほどの時間を手にした私。

浪人生は、学割も使えないし

先輩がもてなしてくれる飲み会もないし

同級生達は、せわしなく輝くキラキラ大学1年生である。

浪人生とは、一人の時間だけが無限に広がっている高原に落とされたテントウ虫みたいなもの。

無限の砂場にまちうける チンアナゴ達

私ももれなく、持て余す時間と言う名の高原を、新しいギター片手にのろのろと歩いていた。

  石橋楽器へ行く→好きな曲のピース(楽譜)を漁る→記憶

  →家に帰ってギターで弾いてみる→弾きながらひたすら歌う

これが毎日の習慣になった。

埼玉県川越駅前某予備校の授業が終われば

何時間でも部屋にこもって歌い、

知らないバンドを初めて聞いてみたりもした。

その時期に使ってたガラケーの中のプレイリストはこちら。

くるりの「東京」、銀杏BOYZの「東京」
BUMP OF CHICKENの「続・くだらない唄」
そして椎名林檎「罪と罰」

この4曲がお気に入りだった。

聴いてみていただければ分かるが

どんどんみじめな境遇に落ちていく錯覚におちいる。

それが最高に気分にフィットした。

清々しい顔で聴いていた。

高校時代の友人が急にいなくなった寂しさなど、

そのプレイリストは、かるく凌駕してくれたので、

1ヶ月に1度は、そのフルコースの虜になる日があった。

(要は、現実逃避。)

わたしは感動していた。

音楽って、こんなに人の心を捕らえたり、泣かせたり、動かしたり

できるんだ。自分もこんな事がやってみたい。

そうして、大学へ入るためのモチベーションは、

「考古学」ではなく「バンドを組むこと」へと変わった。

目標が決まると、一心不乱に勉強に励んだので

もちろん、早稲田大学に!

…は、入学出来なかった。

こんな不純な動機では入学できるわけもなかった。

テスト当日のラスト20分で、

わたしは新境地に達し、ペンを置いてゆっくりと瞑想に入ったのである。

(全然、解けなかった)

しかし、捨てる神に拾う神。

某大学の、名前で選んだカッコイイ横文字の学科に合格し

めでたく、浪人という深い森を抜けたのである。

きっといい音楽には、ひとを大事な局面で無計画にさせるほどの引力がある。

ここで言う「いい音楽」っていうのは

「自分にぴったりの音楽」という意味であって、一般的に良しとされる曲のことではない。

ちなみに誰でも彼でも無計画になるわけじゃない。

人による。

それでもいい音楽は、人生で必要なときがある。

何かが足りないな、という時、足りないのは音楽だったりする。

ついつい音楽やドーナツを理由にして

反射的に現実逃避をしてしまう

そういう、無計画なタイプ…

そいういう人が…

わたしはだいすきです!

のらりくらりな生き方も、楽じゃないよね!

おわり

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